2014年の写真・映像 このページでは、2014年に撮影した写真・映像をご紹介しています。動画をご覧になるには、Apple Computer社のQuickTimeが必要です。

Windows版のQuickTimeもありますので、Windowsパソコンの方もインストールすれば動画もご覧になれます。)

    

昨年クマによる樹皮剥ぎ行動を撮影した標高950mほどのスギ植林地で、今年も再びクマの樹皮剥ぎを撮影しました。カメラの向きがやや上向きでわかりにくいのですがご覧ください。今年はこの辺りのスギ林では、クマによる樹皮剥ぎは少なく、また、剥いだ木も幹の下の方を少しだけ剥いだだけのものがほとんどでした。クマが糖質摂取を目的として樹皮剥ぎをしているとすれば、下の方だけ試し剥ぎをしたものの、形成層の糖質が少なく、それ以上剥かなかったこと等が考えられます。動画はこちらからご覧ください。

2014.7.7 5:12

クマが現れて、スギの幹の下にとりつく。

動画はこちらから。

2014.7.7 5:12

樹皮を少し剥ぐ。

2014.7.7 5:12

剥いだ後の樹肌をかじっているのであろうか。

2014.7.7 5:12

かじったが、それ以上樹皮剥ぎをおこなうこともなくすぐ立ち去る。

   

    

標高950mほどの雑木林で、ヤマザクラを食べたクマの糞に、7月13日にカメラを設置しました。糞には、ヤマザクラの種子が多量にふくまれています。(カメラは、赤外線感知1秒強後に作動し60秒間撮影し、その後は5秒後に再び作動可能になる設定)露出過多で白飛びした映像・静止画でわかりにくいのですがご覧ください。

動画はこちらから。その1その2

 

2014.7.27 3:20

2週間たって、ネズミが現れた。動き回り周辺を探索して回る。ネズミの種類は判別出来ない。動画はこちらから。その1

2014.7.27 3:20

2014.7.27 3:42

糞の塊をくわえて運ぼうとするが、画面右上寄りの辺りに落としてしまい右下方向に飛んで逃げる。7月27日はネズミは3回現れてサクラ種子を運び去ったが、その後3日間は現れず、7月31日から8月7日まで1週間の間、頻繁に現れた。

2014.8.1 0:29

ツキノワグマが現れ、糞の匂いを嗅いで立ち去る。糞の主と同じクマか別個体かは不明。動画はこちらから。その1

2014.8.4 3:17

多くの場合、サクラの種子をその場では食べずに、右下に運んでいるようである。動画はこちらから。その1

2014.8.4 3:17

画面右下に種子を運ぶ。

2014.8.4 21:09

サクラ種子をめぐって争っているのか、2匹のネズミが取っ組み合っている。動画はこちらから。その1

2014.8.5 3:36

画面少し右よりの場所で、サクラ種子を食べている。7月26日に糞の塊を運ぼうとして落としてしまった糞塊であろう。慣れて大胆になってきたのか、オープンな場所に、7分余りの間、とどまって食べていた。

動画はこちらから。その2

2014.8.5 21:54

糞の塊をくわえて右下方向に運び去る。

動画はこちらから。その2

2014.8.7 2:40

ネズミが現れた最後の映像。

ネズミは、7月31日から1週間で183ショット(1分×183回)撮影され、クマ糞のサクラの種子はなくなった。ただ、種子を運んだのはネズミだけではない。センサーカメラは赤外線に反応する設定にしてあるので、体温が高くない糞虫(糞を食べたり卵を産み付けるコガネムシの仲間)は、撮影されていない。動画はこちらから。その2

20148.14 8:03

鳥(種不明)が現れ、糞の辺りの落ち葉をひっくり返して地面を探った。サクラ種子は残っていないが、糞虫など探していたのだろうか。

動画はこちらから。その2

ネズミがサクラ種子の中身を食べて散乱させた種皮のかけら。

7/13カメラ設置後のネズミの撮影状況

7/27 3:20〜3:41 3回撮影

7/31 0:03〜1:22 5回

8/1 0:17〜4:02 17回

8/2 19:19 〜 8/3 4:24 22回

8/3 19:20 〜 8/4 3:53 32回

8/4 20:40 〜 8/5 3:38 36回

8/5 21:46 〜 8/6 3:34 63回

8/6 21:37 〜 8/7 2:39 5回

以後は、8/8 10 12 13に通過。

左欄のように、クマの糞塊にネズミがやってくるようになってから1週間ほどで、種子はなくなりました。ネズミがその場で種皮を破って中身を食べたものもありますが、その多くは、持ち去られていて、巣穴に持ち帰ったか、どこかに貯食したものと思われます。(2004年のページには、ネズミがクマ糞のサクラ種子を地面のすき間に埋めてその上に落ち葉をかける様子の映像をアップしてありますので、そちらも是非ご覧ください。)貯食された種子のうち食べられずに残った種子は、翌春以降発芽して、運が良ければ次世代の木として成長して森を構成していく可能性もあります。

こうした「クマからはじまる森のつながり」について研究されている東京農工大学の小池伸介さんの著書「クマが樹に登ると」東海大学出版会を是非ご覧ください。内容はこちらからご覧ください。

    

今年の奥多摩は、ウワミズザクラの木の花が良く咲き、実も豊作でした。7月13日に、標高950mほどの雑木林のウワミズザクラの木2本にカメラを設置しました。ウワミズザクラの木は、下の写真のヒト(身長168cm、体重69kg)が触れている2本です。

8月に入って、実を食べるために、2〜3頭のクマ、テン、ハクビシンが登る様子が撮影されました。 

クマの木の登り方には、後ろ足を交互に歩くように出す「歩行型」と後ろ足をそろえて踏み切って飛び跳ねるように登る「両足そろえ型」があります。登り方のちがいは、個体の大きさ・筋力と木の幹の太さや傾斜の相関の問題なのか、個体の側の習性の問題なのか、はたまたその時の気分の問題なのかよくわかりません。

動画はこちらから。その1その2。    

2014.8.4  1:21

右側のウワミズザクラの木をハクビシンが登る。

動画はその1

2014.8.7 20:47

右側の木をツキノワグマが、「歩行型」の登り方で登る。

動画はその1

2014.8.7 20:48

50秒ほどたって、枝伝いに移ったのであろうか、隣の木から下りてくる。動画はその1

2014.8.7 20:48

すぐ隣のウワミズザクラに登る。動画はその1

2014.8.8 17:54

右側の木をツキノワグマが「両足そろえ型」で登る。前夜登ったクマよりさらに微妙に小型に見え、別個体の可能性が高いのではないか。動画はその1

2014.8.9 7:19

右の木に登ろうかと匂いを嗅ぐが、地面の匂いを嗅ぎながら歩くクマ。動画はその1

2014.8.9 7:22

左側の木の匂いも嗅ぐが、結局、右側の木に「

両足そろえ型」で登る。大きさは8月7日夜に登ったクマに近いが同一個体か不明。動画はその1

2014.8.9 7:36

登っている時間14分ほどで下りて立ち去る。

動画はその1

2014.8.11 12:17

真昼、匂いを嗅ぎながら歩くクマ。動画はその2

2014.8.13 0:24

左側の木をテンが登る。動画はその2

2014.8.15 6:41

これまでのクマより明らかに大きなクマが、「歩行型」で右側の木を登る。動画はその2

2014.8.15 7:05

立ち去るクマ。25分ほど樹上にいたのであろう。

動画はその2

体の大きさ比べ

   

  

標高700mほどのスギ植林地内のキツネのねぐら穴付近に設置したカメラの静止画・映像をご覧ください。動画はこちらからご覧ください。この穴は、2〜3年おきにキツネが使用していて、最近では2012年に子育てをしています。その様子は2012年のキツネのページをご覧ください。

2014.1.29 20:42 

キツネが穴をのぞき込んですぐ立ち去る。

2014.2.11 14:47 

1度目の大雪の後、リスが現れた。

2014.2.11 14:47 

リスが木の根元の穴(木が太陽熱を吸収し根元にすき間が広がってできたもの)にもぐりこんで出てこない。雪の下にすき間があり通り道にしているのであろう。

2014.2.12 5:53

テンが通り過ぎる。

2014.3.7 23:59

画面右上でキツネが木の根元を覗いて立ち去る。

巣穴の出入り口は雪で埋まっている。

2014.3.12 14:08

シカが、テイカカズラであろうか、何かツル性の植物の蔓を食べている。

2014.3.15 5:52

シカが、雪上にスギの落枝などの食べ物がないか探りながら歩く。

2014.3.15 5:52

2014.3.15 5:52

圧雪を左前足で踏み抜きずっこけるが、すぐ何事もなかったように歩いていく。ヒトが歩いてもしばしば圧雪を踏み抜き歩きにくく消耗する。動画はこちらから。

最近の全国的なシカの増加の一つの原因は、大雪が減ったことであるといわれている。(他にも、狩猟の減少、伐採や植林による食草の一時的増加、古くは捕食者であるオオカミの絶滅がシカ個体数増加の原因となっているといわれている。)シカは、足が細く雪にもぐりやすいので、50cmを越える積雪が続くと動きが取れなくなる。また冬の主な食料であるササ等が雪に埋まってしまうこともあって、大雪の冬の間に個体数を大幅に減らすことになる。今春の大雪が、シカの個体数にどういう影響を与えるのか、今後の注目である。また餓死・消耗死したシカの死体は多くの動物の格好の食料となるが、そうした影響にも注目である。2004年にシカの死体にやって来る動物たちの映像・写真を撮影してアップしていますので、こちらからご覧ください。

東京都では、平成17年からシカ保護管理計画を策定・実施して、現在は東京都第3期シカ保護管理計画を実施しています。詳細はこちらからご覧ください。

2014.3.17 3:59

つがいであろうか、キツネが2頭現れたが、雪が残っていて巣穴の入り口は埋まっていて、穴には入らず立ち去る。この穴は、今年は利用しないのであろうか。

動画はこちらから。

2014.5.4 19:35

タヌキが穴をのぞき込んですぐ立ち去る。

動画はこちらから。

2014.5.8 20:12

オスジカ。角が生え始めている。動画はこちらから。

2014.5.20 23:54

カモシカ。角があまりはっきりしない。

動画はこちらから。

2014.5.23 15:14

キツネが鼻を突き出し、空気の匂いを嗅ぐようにしてすぐ立ち去った。動画はこちらから。

2014.5.30 2:47

アライグマが現れた。青梅や五日市では10年以上前から出没情報があったが、奥多摩のこの辺りでは、奥多摩けもの道のHPを開設してから初めての撮影である。動画はこちらから。

2014.5.30 2:47

アライグマが右端のスギの木に登る。今後、キツネの巣穴もアライグマに乗っ取られる可能性がある。キツネ、タヌキ、アナグマ、テン、ハクビシンなど中型の食肉目動物やカエルやサンショウウオなどの両生類等への今後の影響が注目である。

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